ポケモンチャンピオンズの能力ポイントと努力値・個体値の違い

ポケモンチャンピオンズの能力ポイントと、従来作の努力値・個体値を比較。各能力32・合計66ポイントの上限、レベル50での素早さの変化、旧作の配分を見直す方法をガブリアスの例で解説します。

Pokémon Champions では、育成の配分に能力ポイント(SP)を使います。上限は各能力 32 ポイント、6 つの能力の合計で 66 ポイントです。以前の作品の構成を Champions の計算ツールに持ち込むときは、なじみのある努力値や個体値をそのまま読んではいけません。このガイドでは、すばやさを例に両者の仕組みを比較します。計算例はすばやさ比較ツールでも確認できます。1 2 3

先に結論: 本編でレベル 50、個体値 31、M = 1(補正なし)のすばやさを比較する場合、Champions の 1 SP に対応する努力値の最小値は 4、2 SP なら 12、32 SP なら 252 です。最初の 1 ポイントには努力値 4 が必要で、その後は 1 ポイント増えるごとに努力値が 8 ずつ増えます。

これは特定の条件での能力値の比較です。利用するときは、ポケモン、すがた、計算条件をそろえてください。

能力ポイント 1 ポイントは努力値いくつに相当する?

よく使われる「1 SP = 努力値 8」という換算は、一般的なレベル 50 の比較で、2 ポイント目以降の増え方を表しています。最初の 1 ポイントだけは異なります。

通常のすがたのガブリアスを例にします。すばやさの種族値は 102 です。本編のレベル 50・すばやさの個体値 31 のガブリアスと、Champions の標準的な計算を比較します。すばやさは補正なしとし、おいかぜなどのバトル中の効果を除きます。後述の計算式から、次の表が得られます。5 6 8

Champions のすばやさ SPすばやさ同じ値になる最小の努力値同じ値になる合法な努力値の全範囲
012200–3
112344–11
21241212–19
31153244244–251
32154252252

この条件では、努力値 4 でも 8 でもすばやさは 123 です。124 にするには努力値 12 が必要です。

この条件で、同じ能力値になる配分の最小値は次のとおりです。

0 SP:            0 EVs
s SP, 1 ≤ s ≤ 32: 8s − 4 EVs

ここで EVs は努力値を表します。正の SP に対応する努力値の全範囲は 8s − 4 から 8s + 3 までで、合法な範囲である 0–252 に制限されます。32 SP の場合、残る値は 252 だけです。32 に 8 を掛けると最初の増分の違いを見落とし、上限を超える努力値 256 になってしまいます。

計算ツールでガブリアスのすばやさを確認する

努力値・個体値・能力ポイントはどう違う?

このガイドでいう以前の作品のルールは、『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』など、近年の本編作品のルールを指します。

この記事では、プレイヤー間の呼び方である努力値と個体値を使います。努力値の公式の表記は「基礎ポイント(きそポイント)」で、公式の育成紹介にも登場します。Champions の「能力ポイント」とは別の配分単位です。

入力表すもの対象となる範囲
努力値(EV、基礎ポイント)本編の能力値計算で使う育成の配分各能力 0–252、合計 510 まで
個体値(IV)本編の能力値を構成する別の要素各能力 0–31
能力ポイント(SP)Champions での育成の配分各能力 0–32、合計 66 まで

近年の努力値の上限と個体値の入力範囲は、リンク先のコミュニティによる実装に反映されています。過去の世代や別の育成システムを採用する作品には、それぞれのルールが必要です。4 7

Champions の標準的な能力値計算には、独立して調整できる個体値の入力がありません。0 SP はその能力に育成ポイントを割り振っていないことを意味し、本編の個体値 0 の構成を選ぶことではありません。

また、表示される能力値の 1 ポイントと、Champions の配分単位である能力ポイント 1 ポイントを区別してください。1 SP は能力補正を掛ける前の値を 1 増やします。最終的な表示値の増え方は、補正と端数処理によって変わります。

最初の努力値 4 が重要なのはなぜ?

すばやさは段階的に計算され、一部の段階の間で整数への丸め処理が入ります。次の変数を使います。

記号意味
B選んだポケモン・すがたのすばやさの種族値
I本編でのすばやさの個体値
E本編でのすばやさの努力値
L本編でのレベル
sChampions でのすばやさ SP
M性格の効果または能力補正によるすばやさの倍率

近年の本編での計算式は次のとおりです。

Speed = floor((floor((2B + I + floor(E / 4)) × L / 100) + 5) × M)

Champions の標準的なすばやさの計算式は次のとおりです。

Speed = floor((B + 20 + s) × M)

Champions の標準的なバトルはレベル 50 で行うため、この式には調整可能なレベルの項(L)がありません。 また、Champions の能力ポイント方式を使い、努力値や個体値を別々に入力する項もありません。本編の式で L = 50 とするだけでは、努力値や個体値の項はなくなりません。公式 VGC ハンドブックにも、レベル 50 でバトルするルールが記されています。9

式の Speed はすばやさ、floor は小数点以下の切り捨てを表します。計算ツールでは、上昇は M = 1.1、補正なしは M = 1、下降は M = 0.9 です。これらは能力補正(すばやさ)の選択肢です。選び方は能力補正と性格の効果を参照してください。

これらの式は、バトル中の効果を適用する前のすばやさを計算します。HP には別の式を使います。5 6

レベル 50 での導出を表示する

q = floor(E / 4) と置きます。レベル 50、個体値 31、M = 1 のとき、本編の式は次のように整理できます。

Speed = B + 20 + floor((q + 1) / 2)

Champions では B + 20 + s になります。結果が一致する条件は floor((q + 1) / 2) = s です。

s が正の場合、q は 2s − 1 または 2s です。そのため、努力値を 0–252 に制限する前の範囲は 8s − 4 から 8s + 3 までになります。

s = 0 の場合、合法なのは q = 0 だけなので、努力値の範囲は 0–3 です。

個体値とレベルによって必要な努力値は変わる

レベル 50 では、同じ個体の努力値 0 の結果を基準にすると、個体値が奇数なら努力値 4 で、偶数なら努力値 8 で、補正前の能力値が初めて増えます。この奇数・偶数の違いは個体値によるものです。元の式で種族値の項は 2B となり、必ず偶数です。

上の表は個体値 31 の場合に限ります。個体値が違えば初期の能力値も変わるため、奇数か偶数かが分かるだけでは、表をそのまま使えません。

レベル 100 では、努力値 4 ごとに、性格補正を掛ける前の本編の能力値が 1 増えます。ただし、これはレベルも基準値も違う比較です。Champions の 1 SP がどの条件でも努力値 4 に相当するわけではありません。

最終的な表示値を目標にすると、最小配分が変わることがある

能力補正前の値をそろえれば、同じ補正を掛けた後の結果も一致します。一方、最終的な表示値を満たす最小配分を求めるときは、端数処理をもう一度確認する必要がある場合があります。

ガブリアスは、8 SP なら補正前のすばやさが 130、9 SP なら 131 です。下降 · ×0.9 を掛けると、どちらも 117 になります。レベル 50・個体値 31 の比較では、努力値 60 ですでに最終値の 117 に届きます。補正前の高いほうの値に合わせるには努力値 68 が必要でも、表示値を満たすだけなら 60 で足ります。

0 SP は個体値 0 という意味?

違います。通常のガブリアスで、最も速い構成と最も遅い構成を比較すると違いが分かります。

下の表はすべて、バトル中の効果を除いています。本編の性格による効果は、Champions の計算ツールの上昇 · ×1.1、下降 · ×0.9に対応します。

方式と構成すばやさ
本編:レベル 50、個体値 31、努力値 252、すばやさが上がる性格169
Champions:32 SP、上昇 · ×1.1169
本編:レベル 50、個体値 0、努力値 0、すばやさが下がる性格96
Champions:0 SP、下降 · ×0.9109

これらは、上の式から計算した結果です。最大値が 169 で一致していても、最小値まで同じとは限りません。この例で Champions の最小値は floor(122 × 0.9) = 109 です。

以前の低速構成がすばやさの個体値 0 を前提にしていた場合は、同じ目標を使う前に Champions での結果を確認してください。

高速構成と低速構成を比較する

合計 66 SP の配分を努力値の構成にそのまま移せる?

1 つの能力に正確な対応値があっても、全体の配分では相手側の作品の上限を超えることがあります。

同じポケモン・同じすがたの、HP 以外の 3 つの能力を例にします。本編はレベル 50、各能力の個体値 31 とし、性格や能力補正を掛ける前の値を比較します。

能力Champions の配分同じ補正前の値に必要な最小の努力値
こうげき32 SP252
すばやさ32 SP252
ぼうぎょ2 SP12
合計66 SP516

残りの能力には SP を割り振りません。これは上限の違いを示す例であり、おすすめの配分ではありません。

この SP 配分は合法ですが、努力値 516 は近年の本編の合計上限 510 を超えます。各努力値は、それぞれの補正前の目標を満たす最小値です。そのため、指定した本編の条件では、これらの目標をすべて同時に再現することはできません。3 4

この比較が説明するのは能力値と合法な配分上限です。Pokémon HOME での移動や変換のルールを示すものではありません。

以前のすばやさ目標を Champions 向けに調整するには?

  1. 以前の目標を確認する。 欲しかった最終的なすばやさ、相手の構成、同速でよいのか、それより高い値が必要なのかを記録します。
  2. Champions でポケモンとすがたを選ぶ。 すがたが異なると、種族値も異なることがあります。
  3. すばやさの能力補正を選ぶ。 能力補正(すばやさ)で上昇、補正なし、下降を選び、採用する能力補正全体のうち、すばやさへの効果を合わせます。
  4. すばやさ SP を調整する。 Champions のルールで目標に届く配分を探します。以前の個体値が低い構成の目標には、再現できないものもあります。
  5. 必要なバトル条件を適用する。 おいかぜ、すばやさランク、持ち物など、ツールが対応する効果の条件を、比較する 2 つの構成でそろえます。
  6. 構成全体を確認する。 すばやさ欄で扱うのは 1 つの能力だけです。6 つの能力への配分が合計 66 SP 以内かどうかまでは検証しません。

すばやさ比較ツールで構成を比較する

なじみのある性格名と能力補正の選択肢の関係は、Pokémon Champions の能力補正と性格の関係を参照してください。

よくある質問

Pokémon Champions のすばやさはどう計算する?

バトル中の効果を適用する前は、Speed = floor((B + 20 + s) × M) を使います。B は選んだポケモン・すがたのすばやさの種族値、s は 0–32 のすばやさ SP です。M は上昇で 1.1、補正なしで 1、下降で 0.9 です。Champions の標準的なバトルはレベル 50 で行うため、調整可能なレベルの項はありません。M を掛けた後に小数点以下を切り捨てます。すばやさランクやおいかぜは別に適用します。HP には別の計算式を使います。

1 SP は努力値 8 に相当する?

レベル 50・個体値 31 の補正前のすばやさを比較すると、最初の 1 SP に対応する努力値の最小値は 4 です。それ以降は 1 SP ごとに最小値が 8 ずつ増えます。よく使われる努力値 8 単位の換算には、これらの条件と最初の増分の修正が必要です。

Pokémon Champions は個体値を使う?

標準的な能力値計算には、独立して調整できる個体値の入力がありません。以前の個体値を入力するのではなく、Champions で得られる能力値を基準に構成を組んでください。この説明は計算についてのもので、連携サービスがどの情報を保持するかについて述べたものではありません。

SP 欄に努力値 252 を入力できる?

入力欄で使える SP は 0–32 です。最初の表の条件では、すばやさの努力値 252 がすばやさ 32 SP に対応します。以前の努力値の数字ではなく、Champions の配分を入力してください。

0 SP は個体値 0 という意味?

0 SP は、その能力への育成ポイントの配分が 0 であることを表します。個体値は本編の計算で使う別の入力です。ガブリアスの例から、この 2 つの設定ですばやさの最小値が異なる理由が分かります。

努力値の配分全体を Champions にそのまま移せる?

努力値の数字を SP 欄にコピーせず、目標の能力値を再計算してください。レベル 50・個体値 31 の対応関係は、条件が一致する場合に使えます。個体値が低い構成の目標は Champions の最小値を下回ることがあり、本編側のレベルや補正が違う場合も改めて計算が必要です。

出典

公式資料では用語、チームの例、標準的なレベル 50 のバトルルールを確認しています。以下の計算資料はコミュニティによる実装であり、公開されたポケモンのゲーム本体のソースコードではありません。この記事の比較表と境界値の例は、記載した式と条件から計算しています。

  1. The Pokémon Company International — メガエンブオーチームの組み方。能力ポイントと能力補正を使った Champions の公式例。
  2. Pokémon Showdown — チーム検証。Champions の各能力への配分上限。
  3. Pokémon Showdown — フォーマットの制限。Champions の配分合計の上限。
  4. PKHeX — EffortValueVerifier。近年の本編の努力値上限。
  5. Pokémon Showdown — 本編の能力値計算。努力値、個体値、レベル、性格の処理。
  6. Pokémon Showdown — Champions の能力値計算。Champions の標準式と能力補正の端数処理。
  7. Pokémon Showdown — ポケモンの能力値の入力。本編の個体値の入力範囲。
  8. Pokémon Showdown — ポケモン図鑑データ。通常のガブリアスの種族値。
  9. Play! Pokémon — VGC 大会ハンドブック、2026 年 5 月 21 日改訂、§2.4。標準的なバトルではポケモンのレベルが 50 に調整されます。

日本語の用語は、任天堂の Champions 紹介の「能力ポイント」「能力補正」と、ソード・シールド公式の育成紹介の「きそポイント」「せいかく」を参照しています。ガブリアスの名前は公式ポケモンずかんで確認できます。

コードへのリンクは特定のリビジョンに固定し、計算の根拠を特定できるようにしています。